2024年も早いもので、もうひと月が終わってしまいました。
能登半島地震という大災害という新年のめでたさも空むなしく感じる幕開けとなり、被災地の動向が特に所縁もなくとも気になり例年に増してニュースを確認しながらのひと月になりました。
このまま能登半島地震が最高潮で、これ以上のネガティブなイベントが降って湧かないことを祈るばかりです。
悪いことが起こらないよう祈念するとなれば、直近に厄除け厄払いの年中行事が2/3にありますね。
そう、節分です。
節分とは、旧暦での季節の区切りとしてそれぞれの季節の始まりである立春・立夏・立秋・立冬の前日のことであり、まさに季節の分け目であります。特に立春前の節分は春の前、すなわち新しい年の前日、旧暦の大晦日に当たるわけです。
現在の風習としても、大晦日に旧年の汚れや悪い気を払う為に大掃除や厄払いの行事が各地で行われていますが、それらのいくつかは元来この立春前の節分で行われていたものもあるのでしょう。立春の節分に行う行事、年の暮れに行う行事、二つのうちどちらを重視するかで旧暦と今の暦で乖離した日にちのどちらで行うか分かれ、年末行事と節分行事にと現在に残っているのだと思います。
さて、節分といえば皆さん一番に思いつくのが豆まきかと思いますが、なぜ豆を撒くかといえば古代中国の厄払い行事に豆が使用されており、それを取り入れた日本でも豆を撒いて厄を払うようになったそうです。
豆を撒く相手である鬼ですが、日本ですと角を生やしトラ柄の腰巻を着けた姿が一般的にイメージするところですが、これは十二支を東西南北に配した際に邪気が入ってくるとされる北東の位置が丑寅を指し、それ故に牛の角と虎柄の腰巻を身に着けているという説がよく言われていますね。
ですが、ルーツである中国では鬼の単語は幽霊や悪霊を意味して、日本人がイメージする姿よりも不定形でもっとおどろおどろしい存在としてとらえられており、豆まきも本邦でいう清めの塩のようなものなのでしょう。そういえば昔流行っていたキョンシー映画でも、豆を撒いてキョンシーを怯ませていたシーンがあった気がします。
節分の豆まきのルーツの中国ですが、豆まきの風習は無くなっており、中華人民共和国となった際に害のある迷信として駆逐されたためだそうです。
お上に言われたからハイ止めますとはなかなかならないものでしょうし、中華文化圏では伝統的な年次行事は旧暦に基づいて節分の次の日からは春節、いわゆるお正月になりますので、わざわざ散らかる豆まきよりも慶事の爆竹が厄払いの意味もあるので、そちらに纏まっていたんじゃないでしょうかね。
今の日本のように正月と節分が分離していないのを考えると、年末の忙しいときに行うには手間もかかりそうですし無くなってしまうのも仕方ないのでしょうが、文化の違いとは言え源流が過去の遺物になっているのは一抹の寂しさも感じられます。
まあ、外の人間が何を思おうとも、別の形で厄除け・厄払いの風習はありましょうし、なによりお正月に向けて様々な盛り上がりが迫っていることでしょう。
弊社でも台湾、香港や中華文化圏に向けた製品の製造を行っておりますので、盛大に盛り上がって商品が売り切れ続出、来年に向けて増産となってもらいたいですね。
以上、製造部 森崎でした。